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グワダルキビール川の最初の一滴

スコットランドの独立を問う住民投票が迫る中 くすぶるカタルーニャの独立もニュースになり その歴史を紹介するバックに『鳥の歌』がながれていました。 (カザルス/チェロ奏者で有名です) 『鳥の歌』はとても強く印象に残るカタルーニャの民謡で 私の中において、スペインのイメージを構成しています。 スペインと言えば、カタルーニャ生れのダリと親交の深かったロルカも そんなイメージを構成する要素の一つで、彼の詩がとても好きです。 後にロルカへの関心の連鎖で興味を抱いたのが ロルカの詩の朗読で有名だった天本英世という俳優でした。 もう6年ほど前(?)になるでしょうか、黒いマントを着て スペインを訪ね歩くドキュメント(再放送?)を見た記憶があります。 ドキュメント中、農作業をしているおばあさんの前で ロルカの詩をスペイン語で歌い上げるシーンは、不思議な魅力がありました。 農婦のおばあさんにもロルカの詩は親しまれていて これが歴史であり文化なのだと感動しました。 そして彼はおばあさんに尋ねます。 「僕が死んだらこの川に灰を撒かせてほしいのです... 」 アンダルシアの入口の東に カッソーラという小さな美しい町がある。 山に雪を項いた、美しい小さな町がある。 町をさらに山へ入ったところに グワダルキビール川の最初の一滴という名のついた 水の涌いている地点がある。 もしも私が日本で死んだなら その源に、私の灰を撒いてほしい。 (遺言より抜粋)   僕は眠りたい ほんの少し、   ほんの少し、一分、一世紀、   しかし、みんな知っていて欲しい   僕が死んだのではないことを                  lorca