投稿

11月 8, 2018の投稿を表示しています

ちょっと惹かれる

イメージ
ちょっと惹かれる「さりながら」 立ち寄った古本屋さん。 なんとなく気になった背表紙のタイトル。 『さりながら/フィリップ・フォレスト著』 流水のふたたび帰り来ず、 落花ふたたび梢にもどらず。 さりながら… 思いきることのできない恩愛之絆というもの、 超えてなのか、諦めてなのか、 こころが辿り着いた場所なのだろうな。 一茶の句から、タイトルを選定したようだ。   つゆのよはつゆのよながらさりながら  一茶 俗っぽい生き方をした俳諧師だけど、 懐かしく思う一茶との再会。 一茶の恩愛の情も著者(P・フォレスト)の恩愛の情も いつか時が解決する、というものではない。 まして、忘却などあり得るはずもない…。 けれど、いつか時を経て、 主体と客体が沁み込むように同化する時、 きっと、穏やかに流れる時間に出会う。 そんな気がした「さりながら」。