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なんて      

こっけいな 軒下くらし 七夕が過ぎるころ 頬をかすめてゆくすずかぜに秋の気配を感じたものだ。 グレゴリオ暦の8月の中旬から下旬を行ったり来たり、 迷走しながら秋の気配を連れてくる。 当たり前のように幾つかの不可避を受け入れた。 それが人生というもの。 わたしは物知り顔につぶやいた。 「あらゆるものごとは なにごともなかったように消えていくものだ」ってね。 それからは、 眠れない夜っていうやつ、 そんな夜が増えた。 だからね、 軒下を ちょっとばかし抜け出した。 抜け出してはみたものの … なんてこっけいな軒下暮らしだろう。

明日も雨  

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そう、ちっぽけな私の悩みと同じだ。 だからだね、人類の悩みは数千年のときを経ても変わらない。 どちらにせよ、人格は個人的のようにも思えるけれど、 人間は社会的動物だから、 その環境を切り離しては考えられないものだし、 バーチャル社会は 複雑でお手上げではあるけれど、 そもそもリアル社会だってお手上げなのだから 。 80億を超える心は80億を超える心の勝手を生きているんだね。 地球は真っ赤に塗られているのに 予報士は「明日も線状降水帯が発生します」と言うから、 この橋を渡って、 雨にも負けず。

小さないのち 

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5㎜の天使(野生蘭)

付き合い  

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中国の思想や文学は総じて好きではない。 小人の交わりは甘きこと艶のごとし 君子の交わりは淡きこと水の如し そうかな、やっぱ偏った言い訳だ。

顔     

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急ぎ足で時間を追いかけて…。 そうじゃないかな。 津波のような時間に追いかけられ、 逃げるように生きてきたのかもしれない。 滲む汗を手の甲が拭う。 涙じゃないよ汗をね。 でも思う。              ▲二度と町を走ることのないローカル電車の顔 「40歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任をもたねばならない」 と言う言葉が気になったこのごろ。 マスクから解放される日常が増えて マスクでみえなかった時を生きていた顔がポロポロこぼれてくる。 その口元には、もう一人の人間が存在していた。 目は口ほどにものを語るわけでもない。 何故なら、マスクの下に隠れていた君の口元は 全く別人格を生きていたのだから。 ああ、そんなに意地悪く口元をゆがめてはいけない。 もうマスクは外されているんだから。

AIの衣替え 

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6月1日に冬服から夏服へ、 10月1日に夏服から冬服へと衣替えが一般的だ。 あれこれと洗濯に追われ、衣替えと部屋の設えをいじる。 しかし梅雨の時期は湿気が心配だ。 衣装や寝具の衣替えはさわやかな五月中に済ませたい。 …、と思うけれど梅雨寒もあるし…。 そうして躊躇している間に 梅雨入りが宣言された。 何年前だったか、 7月も半ばの雨だというのに冷たい雨の日があった。 あまりの寒さに暖房を入れようかと思ったほどだ。 新暦よりひと月遅れを旧暦で 「水無月」と呼ぶ。 だらだら長雨の季節なのに 何だか変だけど^^ (田んぼに水を注ぎ入れる時期であることに名の由来があるのかな) そんな「水無月」が暦のころ、 平安の女房たちも 衣替えの季節を迎えていた。 夏の透け感のある薄物色 だからかな? 「水無月」は「蝉の羽月」ともいいう。 「蝉の羽」には、 蝉の羽のような薄い着物と言う意味があり、 万葉の女房装束の夏衣装を代表するの配色の名でもある。 このような配色を「かさねの色目」と呼ぶが、 檜皮色の下に青が透けて生まれる色調が 衣を通過する光や衣を揺らす風によって、 曖昧に変化する風情はことのほか美しいものだったろう。 日本の色彩感覚の妙だ。 この蝉の羽に透けて見える向こう、 万葉の女たちの色気も見え隠れする。 「水無月」も「蝉の羽月」も 美しい文化だけど、 歴史博物館で埃を被り眠るのではなく、 日常に生きて使われたらいいのだけれど。 だけど、この頃騒がしいチャットGPTの時代に、 こうした日本文化のこころは色あせるだろうな。 蝉の羽もたちかへてける夏衣 かへすを見てもねは泣かれけり /夕顔 蝉の羽を歌を検索してみたら、こんな解説がupされ、 AIのCopilotがチャットをしようと誘ってきた。 この詩は、平安時代の女流歌人である紫式部が作ったものです。 夏の終わりに、蝉が羽を広げて飛び立つ様子を見て、 自分もまた、この夏の衣を脱いで、 新しい季節に向かって歩んでいこうという思いを込め 詠んだとされています。 この詩には、別れや寂しさなどの感情が込められており、 作者自身もこの詩を詠んだ後に涙を流したとされています。 この詩からは、 季節の移り変わりや人生の移り変わりを感じることができますね。 何でも聞いてください、チャットしましょ。 だそう。 何となくサラサラと読める解説文に、 「

こころなきみ

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そうだね、この世界に心置きたくなるほどの事も無いよね。